一緒に花火を見よう

たぶん、このことを書くのは今だけだと思う。今まで、溜め込んでた気持ち、吐かせてください。見たくない人はスルーしていいです。もうあんたが死んで1年半。今はもう、泣かないで毎日を生きてる。転落死。最初は自殺かと思った。毎日毎日、私のお見舞いにきてくれて私の退院前日にいきなり死んじゃうとか、またいつもの冗談でしょとか思った。退院したら映画行こうって約束したじゃん。一緒に夏休みの宿題しようかって言ってたじゃん。花火大会行こうって、言ってたじゃん。ホント、嘘でしょ。なんで私の退院の日が、あんたのお葬式の日になるの。退院して、まだ足ふらついて歩けなくて。それでもあんたの家に行ったよ。ドア開けた瞬間、お線香の匂いしてさ。あー、これ現実なんだ。私が家はいった瞬間、あんたのお母さんが抱きついてきたんだよ。いきなり謝られたんだから。ゴメンなさいゴメンなさいってずっと。なんで親泣かすのさ。それ、親不孝っていうんだよ。なんでそんな棺の中で寝てるの。平然な顔して。いつもの寝顔でさ。どうせ冗談だよーとか言って起き上がるんでしょ。なんで呼びかけても返事しないのさ。聞こえてるんでしょ。退院の日には病院まで、向かいに行くって前の日に言ってたよね。病院来る前に、上に逝っちゃってどうすんのさ。私、まだそこまで行けないじゃん。私が行けないとこまで、行かないでよ。置いていかないでよ、遠いとこなんか行かないでよ。あんたが上に逝ってから、毎日毎日写真見てる。たまに変な感覚に襲われる。こんなこと言ったら怒るかもしれないけど、本当にいたんだっけ?って。一緒に写真うつってるのに。でも付き合ってた半年、一生のうちで一番幸せな思い出になるから。もうすぐ、私があんたより年上になる。やっと16歳だよ。たぶん、私があんたのいるところに行く頃には、私はオバサンか、お婆さんか。そっち行くまでに、いろんな人と付き合うと思うし、結婚もすると思う。だけど待ってて欲しい。私が、そっち行ったらあのとき約束したことしようよ。